今回は、アービトラージについて詳しく解説していくぞ。
バイナリーオプション取引の攻略法として「アービトラージ(Arbitrage)」という方法を見かけることがありませんか。
もし、アービトラージがバイナリーオプションの勝率アップにつながるなら、詳しく知りたいですよね。
この記事では、バイナリーオプション取引でのアービトラージについて、アービトラージを実際の取引で試したことのある筆者が詳しく説明します。
バイナリーオプション取引において、アービトラージが攻略法となり得るのか、アービトラージで稼げるのかなどをしっかり理解してから取引してみてくださいね!
アービトラージとは
アービトラージとは【裁定取引】と呼ばれ、FXや仮想通貨で用いられる手法です。
アービトラージは金利差や価格差を利用して利益を得る取引のことで、別名サヤ取りとも呼ばれます。
機関投資家などが、リスクを抑えながら利ざやを稼ぐときに利用する方法で、株価指数等の現物価格と先物価格を利用した取引などが代表的で、バイナリーオプションにも適用できます。
アービトラージの具体的なやり方
バイナリーオプション取引にアービトラージを適用することは、価格差を利用してハイとローで同時にエントリーすることを意味します。
ここで言う価格差とは、バイナリーオプション業者間のレートの差のことです。
例えば、USD/JPYの場合、業者Aと業者Bで全く同じレートになるとは限らず、ある時点で業者Aでは110.250、業者Bでは110.275とレートにズレが生じることがあり、これを価格差としています。
つまり、2つの業者に口座を作って、レートの高い方の業者でローエントリー、低い方の業者でハイエントリーすることで、業者間のレートの差を狙って利ざやを稼ぐことを目指すのです。
実際にアービトラージで取引を行った場合の収益について解説します。
USD/JPYの例を使って10000円でエントリーした場合のリターンを表にまとみました。
なお、ペイアウト率は分かりやすく2倍としています。
判定時レートとリターン | |||||
エントリー時
レート |
エントリー | 100.600 | 100.490 | 100.505 | |
業者A | 100.500 | ハイ | 20000 | 0 | 20000 |
業者B | 100.510 | ロー | 0 | 20000 | 20000 |
1回の取引につき、業者AとBで10000円ずつエントリーするので20000円が投資額です。
レートが低い方の業者Aでハイエントリー、高い方の業者Bでローエントリーしているので、どちらかで負けても別の業者で勝って20000円確保できるので損益をプラスマイナス0にできます。
そして、判定時のレートがエントリー時のレートの間に入ると、両者で勝ちになって40000円獲得することになるので、投資額の2倍を手にすることが可能です。
アービトラージでバイナリーオプションを攻略できるか
アービトラージはプラスマイナス0をキープしつつ、タイミングが合うと投資額の2倍を得られることが理解できたと思います。
では、アービトラージを駆使すれば、バイナリーオプションで利益を上げられるのでしょうか。
実際のところは、アービトラージで稼ぐのはとても難しいのです。
アービトラージで思うように利益を上げられない理由を解説していきます。
始めるまでに手間とコストがかかる
アービトラージは業者間のレートのギャップを狙った取引なので、2つの業者で口座を作る必要があり、口座管理に手間がかかります。
また、1台のPCで2つの業者のレートを見ながら両方でエントリーするのはとても大変なので、それぞれの業者でPCを準備するのが理想です。
2台分のPCのコストだけでなく、PCを置くスペースも必要になります。
ペイアウト率が2倍を下回る取引が多い
先ほど示した具体例ではペイアウト率を2倍に仮定していましたが、ペイアウト率は2倍を下回る業者が多いです。
例えば、バイナリーオプション取引で有名なハイローオーストラリアの場合、原資産や取引時間によって違いはありますが、ペイアウト率はおおむね1.85倍~2倍。
2倍のペイアウト率を得られるのはUSD/JPYの30秒取引のみで、それ以外の原資産と取引時間では2倍未満です。
ペイアウト率が2倍を下回るということは、判定時のレートが業者AとBのエントリー時のレート間に入らなかった場合、確実にマイナスになることを意味します。
反対側の業者で勝てるので大負けは避けられますが、マイナスが少しずつ大きくなるので、気が付いたら思いもよらない損失を抱えている恐れがあるのです。
業者AとBのレートの差が大きいと、判定時レートが間に入る可能性は高まりますが、そのようなタイミングは都合よく現れてくれません。
スプレッドの広さの影響が大きい
取引によってはスプレッドが設定されていることがあり、アービトラージはこのスプレッドにより大きな影響を受けるのです。
スプレッドとは、一般的には購入時と売却時の通貨取引価格の差額を意味します。
例えば、海外旅行の際、日本円を外貨へ両替するときと、外貨を日本円へ両替するときでレートは違いますよね。
基本的には旅行者が不利になるようにレートが設定されていますが、それが業者への手数料に相当するのです。
バイナリーオプションでも、このスプレッドが設定される取引があります。
例えば、ハイローオーストラリアのUSD/JPY30秒取引の場合を見てみましょう。
通常のハイロー取引であれば左図のように、エントリー時のレート110.388に比べて判定時に高いか低いかで勝ち負けが判定されます。
一方、ハイロースプレッドでは右図のように判定レートにギャップがあり、トレーダーには不利な判定基準が設定されるのです。
判定時のレートが、ハイでエントリーした場合は110.390以上で、ローでエントリーした場合は110.386以下で勝ちとなりますが、110.387以上110.389以下だったときはトレーダーの負けになります。
トレーダーに不利なりますが、その分ペイアウト率が高く設定されていることがお分かりいただけるでしょう。
アービトラージは別の業者でも取引するので、その業者でもスプレッドが設定されることがあり得ます。
両者のスプレッドが狭ければ問題ありませんが、両者のスプレッドが重なると、両方で勝つことが理論的に不可能になります。
それは、アービトラージが利益を出せるレートを考えるとお分かりいただけるでしょう。
判定時のレートが業者AとBの取引時のレートの間に入ったとき、アービトラージは唯一利益を出せるのでしたね。
スプレッドが重なるとそのパターンがなくなるので、収益がプラスになる機会が失われてしまうのです。
タイミングよくエントリーするのが難しい
アービトラージは業者間のレートのギャップを利用して取引する方法ですが、そもそもこのギャップを見つけるのが非常に難しいです。
レートが刻一刻と変化する中、目視で2つの画面を見ながら瞬時にタイミングを見つけ、ほぼ同時刻に両方でエントリーするのは初心者にはかなりハイレベルな取引と言えます。
相場の動きをこまめに確認する必要があるため、時間的に拘束される点も忘れないでおきましょう。
バイナリーオプション取引におけるアービトラージ活用法
アービトラージでバイナリーオプションを攻略するのは非常に難易度が高いのです。
しかし、アービトラージを試してみたいとお考えの方に向けて、具体的な活用方法をお伝えします。
同じ為替レートを採用する業者を見つける
原資産を為替とする場合で考えます。
バイナリーオプションの業者が採用する為替レートは、外部業者のものを採用するのが一般的です。
ハイローオーストラリアの場合、公平性を担保するために2社(BitMEX社とLMAX社)の為替レートを採用しています。
HighLowで表示されているレートの配信元はどうなっていますか?
仮想通貨-BitMEX社, LMAX社、
外貨為替-BitMEX社, LMAX社、
経済指標-FXCM社、
商品指数ー-FXCM社
アービトラージを使う場合、同じ為替レートを採用する業者を選ぶのがポイント です。
そうすれば、両者のギャップは単なる通信速度の差になり、チャートの動きを予測しやすくなります。
自動サインツールを使う
目視でチャートを常時チェックして、ピンポイントでエントリーのタイミングを見つけるのは、現実的ではありません。
そこで、エントリーのタイミングを教えてくれるサインツールを導入すると、大変さはある程度軽減することが可能です。
自動売買ツールを使うと売買もソフトに任せられるのでさらに負担は軽くなります。
しかし、自動売買ツールを禁止している業者は多く、ツールの使用が発覚すると口座が凍結される恐れがあるので、自動売買ツールの使用は避けましょう。
海外バイナリーオプション業者はアービトラージを禁止している?
バイナリーオプション取引において、中級者向けの攻略法のひとつとして、アービトラージを紹介してきましたが、先述した通り、海外バイナリーオプション業者の中にはアービトラージを禁止している業者もいるので注意が必要。
以下、海外バイナリーオプションで人気の高いハイローオーストラリアの公式情報を抜粋します。
口座の強制解約について
以下の事由に一つでも該当する場合、口座が強制的に解約されます。
・レートの遅延やフロントランニングを狙った取引
・業者間アービトラージ等の自動売買ソフトの利用の疑いがあると弊社が判断する場合
・クレジットカードの乱用が認められた場合
・取引額と比べ、入出金額が通常の範疇を超える金額と弊社がみなす場合
・本人確認書類や公共料金、郵送物等に偽造を施した場合
・同一人が複数口座を開いたことが確認された場合(両方の口座を解約することがあります)
赤文字で記載しているように、ハイローオーストラリアでは業者間アービトラージ等の自動売買ソフトの利用の疑いがある場合、口座が強制的に解約されると明記されています。
バイナリーオプション取引に慣れてきて、資金や時間に余裕ができた中級者以上の方は、十分注意した上で、アービトラージを試してみましょう。
ペイアウト率が2倍以上の取引を狙う
ペイアウト率が2倍以上の取引であれば、片方が勝って片方が負けても利益を出すことができるので、コツコツとエントリー回数を重ねれば利益を少しずつ増やすことが可能です。
ペイアウト率が2倍以上の取引は少ないですが、ゼロではないので探してみてください。
まとめ
アービトラージは実践するのが難しく、コンスタントに利益を出すのは至難の業です。
アービトラージで勝負するなら、無理のない範囲でトライしてみてください。
バイナリーオプション取引における、アービトラージの有効性を見てきました。
アービトラージは投資の世界ではよく聞く方法ですが、バイナリーオプション取引で活用するのは難しいと言えます。
ただ、アービトラージは全く使えない方法ではないので、バイナリーオプション取引に慣れてきた中級者以上の方は試してみてもいいかもしれませんね。
ハイローオーストラリアでは無料でデモ取引ができるので、為替チャートの変化や取引方法を知りたい方は、まずはデモ取引でアービトラージの手法が自分の取引スタイルに合っているのか試してみるのもおすすめですよ。
[su_button url=”https://binaryoption-report.com/highlow” target=”blank” style=”3d” background=”#1dcd00″ size=”5″ center=”yes” radius=”round” icon=”icon: play”]ハイローオーストラリアの公式サイトはこちら[/su_button]
ハイローオーストラリアは簡単に稼げるので、始めるか悩んでいる。
ネット上の口コミを見ると、投資を始めるかとても不安になりますよね。
筆者から言えるのは、「まずは少額の余剰資金で経験してみよう!」
口座開設ボーナス5,000円と数千円の自己資金でとりあえず始めてみましょう。
口座維持費もかからず、18歳以上なら大学生でも簡単にハイロー取引がスタートできます。
ハイローオーストラリアの口座開設の流れは以下から確認できます。